サッカー関係の情報を拾うべくXを見ていると新スタジアムの建設計画やそれに対する反対意見やら、もっと言うと「税リーグ」という謎の単語やらなんやら見たくない情報まで入ってくる悲しいタイムライン。
そんな中で、サポーターがJリーグの金銭価値、というほどたいそうなものではないけど
「サポーターがお金を落とすんだぜ!」
というアピールをするにはどうすればいいんだろうなーということを考える機会がぼちぼちあった。
で、その中でも比較的やりやすい、かつ実際にメリットがありそうなものが見つかったので書いてみよう!という話だ。
ただ前提として私の考えに
「Jクラブで働くようなプロは、俺が思いつくようなアイディア絶対思いついてる」
という気持ちがある。つまりなんでJクラブはこれをやらないんだ!という批判ではなく、それを検討したうえで却下した過程があったとしても、それでもやってみてほしいなーという気持ち、そしてサポーターはクラブに協力できている実感があると嬉しいんだ!という叫びをもとに書いている、という前提を知っておいてほしい。
なんせJクラブで働く人はみんな専門家だ、私よりはるかに詳しかったり考えてるだろうというリスペクトを持ったうえで書いた記事である、大目に見てほしい。
Jクラブとスポンサーの関係とメリット
Jリーグカテゴリ別収入構成(2024年)
— FC公園 (@J_football_xxx) June 7, 2025
J1・J2・J3カテゴリ別の収入の内訳を比較。傾向は明らか。カテゴリが上がるにつれて入場料・物販・配分金の割合が高くなり、カテゴリが下がるにつれてスポンサー収入依存度が高くなる。また、移籍補償金等収入については、J3はまだビジネスになっていない。 pic.twitter.com/C2U0uZ5EEC
一方で、二本サッカー界の最高峰であるJ1でも41.1%がスポンサー収入となっており、サッカー界においてはめちゃめちゃ大事な収入源であることも同時に読み取れる。
で、Jクラブとスポンサーの結びつきは結構深いと思っている。
地域性とスポンサーの相性
なのでどうしたって地域性が出るし、チームがマーケティングのターゲットとする層はホームタウン近辺の住民が中心となる。
となったときに、スポンサーとの相性がいいんだろうな、と思っている。
全国区ではないローカル企業でも、いやだからこそJリーグのチームを支えるという使命感や意志を持って一緒に戦ってくれているんだろうな、と思うことは多い。
そしてその年月が長くなると「あのチームのスポンサーさんの企業だ!」と認識されることも多くなると思う。
それこそ甲府の「はくばく」、離れてしまったが福岡の「ふくや」などはその筆頭なんじゃないかと。
なので地域に根差して活動する、というJリーグの理念とスポンサー制度は相性がいいんだろうな、と勝手に思っている。
私が青森県弘前市で選手として活動させていただいた時も、チームは地元企業にめちゃめちゃ支えていただいていた。
いまだに青森旅行に行く人には「ラグノオって企業のお菓子マジでおいしいです」と進めることにしている、実際超美味しいしね。
#ラグノオ の #パティシエのりんごスティック が選手たちの手でフェリーの中で無料配布されました。#ブランデュー pic.twitter.com/6UbAwa9apf
— さんでー (@sunday5440) November 11, 2018
これ、7年前の僕です。痩せてる!このリンゴスティックは本当に美味しいので是非皆さん買ってみてほしい。
スポンサーを支えたい気持ちを持ってる人は結構多い
サンフレサポがなるべくEDIONで買い物したり、ガンバサポがPanasonic商品を選ぶように柏サポは日立の商品を選んだり、コンサドーレサポはサッポロビールを扱っている居酒屋を選んだり。
こういった「スポンサーをやっていることが購入・利用の選択時に決め手となる」という事象は少なくないんじゃないかな、と実感することが多い。
そこまでメジャー、あるいはメインスポンサーではなくてもノボリを飾ってくれているとか、ポスター掲載してくれているとか、なにかしらチームに協力してくれている会社を選びたい!という気持ちは結構普遍的なものなのではないかと。
で、それがちょっとでも可視化されるインターネット上、もっと具体的に言えばSNS上でアピールできればスポンサードしてくれている企業に感謝を伝えたり、スポンサーになってみようか悩んでいる企業の背中を押したりできるのでは?と考えるようになった。
つまりスポンサーになると、これだけの実売効果がありますよ、ただ目に触れる機会が増えるだけじゃなくて、「スポンサーだから」という理由で利用してくれる層がいるんです!とアピールする材料になるのでは、ということである。
そこでハッシュタグを作ってほしい
ということで「X用に各チームごとのスポンサー応援ハッシュタグを作ってみてほしい」というのが本題である。
チームごとに、というのがポイント。
アビスパ福岡はハッシュタグがあったりする
それが「#うちの自慢のスポンサー」(クリックでXの検索結果に飛びます)というもの。これを見ると、多くのサポーターがこのタグを認知し利用していることがわかる。
日立台に向かう道中でばったり社長と遭遇。
— 久保田 歩 / Ayumu Kubota (@akak77777) September 4, 2025
東京の企業の方々が関東でのアビスパの試合の応援に行ってくれていることがめちゃくちゃ嬉しかった😭30周年ベースボールシャツに協賛頂いている #PeterPan 様
社員さんも人柄💯ですので転職したい方是非👏🏼https://t.co/duPYuzrLhO#うちの自慢のスポンサー pic.twitter.com/wbGPv0knVN
ただこのタグはアビスパ限定なのでチーム名が入ってなくても使えている。
これを各チームが用意してほしい!というのが私の願望だ。
チームごとに作ることで得られるメリット
分かりやすいところでいえば、単純に「そのクラブをスポンサードすることで得られる効果が可視化できる」ということ。スポンサーになりませんか?という営業をかけるときに一つの指標として活用できると思う。ポスト数、インプレッション数、実際に購買や利用に至った件数の概算とかもできそうだし。
チーム毎のタグ+企業名とかで検索すれば、企業ごとの数字も計測できそうだしね。
あとは単純にサポーターにとって大切な「スポンサーへ恩返しする」という行為をスポンサーに直接届けられるというのは幸せなんじゃないかと思う。
スポンサーしてくれた感謝として積極的に利用しているよ!というサポーターは多いだろうから、それをアピールできる機会としてタグを利用してくれる人は多い気がする。
スポンサー紹介、商品紹介になる
スポンサードをする理由は宣伝、つまりその企業を知ってもらうことが大きい。
ただユニフォームに掲載されないけどスポンサードしてくれている企業数はかなり多い。
例えば柏レイソルのスポンサーを見ると、ページに掲載されている総数は108社だった(参照:スポンサー一覧)
これを見て初めてスポンサーだったんだ、と知る企業も多いし、あー大塚製薬の商品もっと積極的に買おうかなーなんて気持ちに今なっている。
つまり存在が知られればサポーターは利用するのになかなか知られていない、という状態があり得るんじゃないかと。
解決するためには、やはり先人であるアビスパのタグ運用法が参考になる。
良い空間を提供してくれているLINCRAS(リンクラス)様。
— 久保田 歩 / Ayumu Kubota (@akak77777) September 3, 2024
今日色々なお話をさせていただいて、素敵な人間性がひしひしと伝わりました😊
アビスパ福岡に関わる皆様、利用頂けると嬉しいです🙏🤝よろしくお願いいたします!#LINCRAS#レンタルスペース#うちの自慢のスポンサー#アビスパ福岡 https://t.co/S1Z1AOZcJ0
こんな会社があるよ!こんな事業をやってるよ!という周知をすることで、スポンサードすることの価値を高め、それを見たサポーターがタグを使って利用実績を報告する。という一連の流れが作り上げられている。すんごい。
もちろん一般的にはサポーターが利用するのが難しい業種や業界もあると思う。重機会社の重機使ってみよー!なんてのは難易度が高いし、スポンサーだからってその大学へ進学するのも考え物だ。
それでも認知という意味では機会が多くあるべきだし、その中でどうサポーターと関わっていくかをクラブ側・企業側から発信できるというのは良くできた構造だなと思う。
サポーターはチームの力になりたい
私も社会人だし、仕事に数値目標があるし、目標や自身の仕事をどうやって数字に落とし込むかをいろいろ考えることが多い。だからこそ企業にとってのスポンサーになるメリットを数字で表したい、と考えたときにハッシュタグが思いついたし、調べたらもう取り組んでいるチームもいた、という感じ。
ただなにより、サポーターというのはチームの力になりたいという気持ちが強い。それを発散する場所として一つこのタグを用意してくれるだけでも、ともに戦うという言葉を実現できるのではと思うわけだ。
またこれはチームの垣根を超えることもあると思う。
Jリーグがもっと発展していったり、もっと楽しいリーグになるためには広い意味でいえば他チームのスポンサーも仲間だと思っている。
だから甲府サポではなくてもはくばくの商品があったら買ってみたり、新潟サポじゃなくてもお菓子を買うときに亀田製菓を選んでみたり、という人もいると思う。
特にJ2、J3、はたまたJFLや地域リーグなど規模が小さいチームをちょっとだけ応援したい、じゃあスポンサーの商品を買って報告しよう!というのは小さいけど確実に数字に貢献できる行動の一つなんじゃないかと。
いまだに僕はブランデューの縁があるからラグノオ商品見かけたら買っちゃうし、とある縁で気にかけている栃木SCのスポンサーで日常的に買える商品があれば買いたいなとも思っている。
そんな薄く広い支援がサッカー界全体に広まれば、もっとスポンサーする価値は上がり、サッカー界に流れ込むお金も増え、発展していくかもしれない。
ということで、各クラブの広報担当の皆様、なにとぞ検討していただけないでしょうか。
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